知っておきたい敷地の道路。
目次
- ○ 知っておきたい道路の種類。
- ・公道とは
- ・私道とは
- ・私道に面した不動産の注意点 通行・掘削承諾書トラブル
- ・所有者のマナートラブル
- ・道路の状況が悪い
- ・所有者が数十人いる
- ・事前の準備が大事
- ○
知っておきたい道路の種類。
不動産の購入、売却の際に注意したい点の一つに敷地に面した道路の種類があります。
この記事では道路の種類、その種類の違いにおける注意点を解説していきます。
公道とは
『公道』とは国や地方公共団体が所有していて、維持管理を行っている道路を指します。
『国道』や『県道』『市道』などと表記されています。
私道とは
『私道』とは個人や法人が所有する土地の一部としてある道路です。
原則として所有者の許可がないと通行する事ができません。
工場や大きな病院の敷地内にある道路がわかりやすい『私道』になります。
不動産を購入する際に注意したい点がこの『私道』です。
『公道』か『私道』を確認する方法として不動産のある自治体の役所窓口での確認や法務局で確認する事も出来ます。
私道に面した不動産の注意点 通行・掘削承諾書トラブル
購入を検討している不動産が私道に面している場合のトラブル例として、
通行・掘削承諾書が取れないと言うトラブルをよく耳にします。
これは、人や車が自由に通行できる、水道やガスの工事を行うなどを土地(私道)の所有者が承諾した書類です。
これが取れない場合、土地所有者から道路を通らないでほしい、工事をしないでほしいと言われた場合、土地所有者に従わなければなりません。
土地を購入して家を建てる場合、上下水道やガス配管工事が必要です。
前面道路が私道の場合、掘削承諾書が必要になりますが、承諾を得るために所有者『全員』から許可を得る必要があります。
所有者のマナートラブル
私道トラブルの例として所有者のマナー違反が挙げられます。
これは、私道は自身の土地だとして車やバイクの路上駐車、通行を妨げる物を意図的に配置するなどです。
路上駐車によって自宅の駐車場への車庫入れが困難になる、それを注意した事で隣人トラブルにまで発展するケースもあります。
購入を検討している不動産が私道に面している場合、この様な事態を避けるため現地調査は必須です。
昼間と夜間、どのような状況になっているのか必ず確認してみましょう。
道路の状況が悪い
私道の補修は原則として、所有者または利用者の負担となるため、ボロボロの状態で陥没があっても放置されている場合があります。
そのような事が原因で事故が発生すると所有者が損害賠償責任を負う事となります。
道路の維持管理に関しては工事費を助成金として交付(自治会によっては工事費用の9割を負担してくれる場合もあるようです)してもらえる場合が多いのですが、話し合いをして所有者全員の合意が必要となります。
しかし、ここで合意をしないという所有者がいた場合、工事が出来なくなります。
所有者が数十人いる
一つの私道について、共有する所有者が数十人いる場合があります。
前述したように通行・掘削許可書は所有者全員分の承諾が必要です。
それだけの人数がいると現在は遠方に住んでいる人などもいてどこに連絡をしていいのかわからない場合もあります。
また、道路の維持管理に関しても所有者全員の話し合い、承諾が必要となるのでかなりの手間と時間を要します。
事前の準備が大事
私道にはさまざまなデメリットになりやすい事があります。
私道というだけで問題がある訳ではないのですが、判断が難しい、出来ない事が多いので信頼できる不動産業者の力を借りて事前調査を万全にしましょう。